text:chomonju:s_chomonju028
古今著聞集 神祇第一
28 助の僧正覚讃は先達の山伏なり那智千日行者大峰数度の先達なり・・・
校訂本文
助の僧正覚讃は先達の山伏なり。那智千日行者、大峰数度の先達なり。五十に余りて有職にも補せざりけるを愁へ、若王子に1)詠みて奉りける、
山川のあさりにならでよどみなば流れもやらぬものは思はん
夢の中に御返事を給はりける、
あさりにはしばしよどむぞ山川の流れもやらぬものな思ひそ
翻刻
助僧正覚讃は先達の山ふしなり那智千日行者大峰 数度の先達なり五十にあまりて有職にも補せさりけるを/s25l
http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/25
うれへ若王子よみてたてまつりける 山川のあさりにならてよとみなはなかれもやらぬ物は思はん 夢の中に御返事を給りける あさりにはしはしよとむそ山川のなかれもやらぬ物な思そ/s26r
1)
底本「に」なし。諸本により補う。
text/chomonju/s_chomonju028.txt · 最終更新: 2020/01/14 13:19 by Satoshi Nakagawa