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wmr:shanghai

上海極楽編

鎮江から上海まで自転車で走ったら二日ぐらいかかるだろう。しかし、帰りの飛行機に乗る日はせまっていた。Iはなんとか上海まで自転車で行きたいというが、むりである。TはIが遅かったからだというが、それは違うぞ。

君が大連に1週間もいたからだ!

鎮江のホテルを出て、長距離バスの停留所へ向かった。そこへ自転車を置いた。鍵はつけない。ここに置き去りにしていくのだ。もう必要の無い、スペアのチューブやワイヤーロック、衣料品をおまけにつけておいた。

そのすぐ近くで、露店で朝飯屋をやっていたので、朝食を食う。しばらく自転車を見ていたら、ちょっと寂しくなった。よく見ると、タイヤはもうだいぶ磨り減っている。その他の部品もガタガタだ。たいした故障もなく本当によく走ってくれたなあと思う。

Iはなんとか持って帰りたいといっていたが、この自転車には苦労して持って帰るほどの価値はない。Iは記念にペダルを持ち帰った。

しばらくしてバスに乗った。自転車で走っている間よく見たボロバスではなく、小さ目だが冷暖房完備のきれいなバスだ。Tはちょっとまえならこんなバスは考えられないと言った。なぜか、乗客全員にミネラルウオーターが配られた。

上海へは数時間で着いた。ちょうど昼どきだった。Tの希望で「上海大廈」というホテルに泊まった。上海大廈は戦前の建物を利用したホテルで、テレビなどで出てくる上海の風景はここで撮られることが多い。うまく上層の階に泊まれたので景色は最高だった。

適当に観光して、次の日、私たちは帰国した。

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wmr/shanghai.txt · 最終更新: 2014/05/03 21:54 by Satoshi Nakagawa