極楽温泉巡り(2002/07/24)
熊野本宮大社へ行けば、とりあえず熊野詣は達成したことになる。しかし、足が痛いし、これだけ温泉があるのに入らない手はないだろう。そこで、もう一日渡瀬のキャンプ場に泊まることにして、今日一日は本宮にお参りすることと、温泉巡りにあてることにする。ザックから貴重品だけを取り出し、コンビニの袋に詰め替えて、いざ出発。
最初の目的地はゾンビになった小栗判官を復活させたという湯峰温泉(ゆのみねおんせん)だ。かつて、熊野詣の貴族たちは本宮に参る前につかったともいう。
ここには大衆浴場もあるが、「つぼ湯」という川に面した風呂で有名。この風呂は同時に3人ぐらいしか入れない。切符売りのおじさんによると、普通は混み合って待たないとは入れないらしいが、午前中だったので、私一人だった。料金もたいしたことないし、すごく贅沢した気持ちだ。
そこから本宮大社を目指す。古道があるが、ちょっと入ってみてかなり荒れているようなので、舗装された県道を歩くことにする。サンダルで来てしまったのだ。
熊野本宮大社は意外にもこじんまりした神社だ。有名な神社のわりには、門前町も無いに等しい。昼食をとるのに食堂がなくってこまったほどである。
いったんバスで渡瀬のキャンプ場に戻り、しばらく手紙などを書いて、今度は川湯温泉へ。ここは渡瀬温泉から近い。
川湯温泉とは、その名の通り河原をスコップで掘ると湯が湧き出してくるという温泉である。河原ではたくさんの観光客がスコップを片手に穴を掘っていたが、僕はスコップなんか持ってきていない。第一、この河原は道路に面していて、水着がないと入れないのだ。しかたがないので、先人が掘った穴に、足だけザバザバと入れてみる。確かに暖かい。試しに川の方へはいってみると、こちらは当然冷たい。
なお、ここにも公衆浴場があるので、そこに入った。料金は忘れてしまったが200円ぐらいだったと思う。田舎の銭湯といった感じだ。
風呂から上がって、喫茶店(のようなもの)で鮎定食を食う。1600円とちょっと高いが、焼き鮎2匹、煮鮎2匹なので食べでがある。また、温泉コーヒーという謎の飲み物があるので注文した。温泉で入れたコーヒーだという。まろやかな味でうまい。帰りにそのお湯をもらっていった。
しかし、悲劇はその晩起こった。台風が来て、テントを飛ばされたのだ。