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text:towazu:towazu4-32

とはずがたり

巻4 32 かくて年を経るほどにさても二見の浦は・・・

校訂本文

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かくて年を経るほどに、「さても、二見の浦1)は御神も二度(ふたたび)見そなはしてこそ二見とも申すなれば、今一度(いちど)参りもし、また生死(しやうじ)のことをも祈誓し申さむ」と思ひ立ちて、奈良より伊賀路(いがぢ)2)と申す所よりまかり侍りしに、まづ笠置寺(かさおきでら)と申す所を過ぎ行く3)

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翻刻

なにとなくわすれかたくそ侍かくてとしをふるほとにさても
ふたみのうらは御神もふたたひみそなはしてこそふたみとも/s202l k4-73

http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100218515/viewer/202

申なれはいま一とまいりもし又しやうしのことをもきせいし申
さむとおもひたちてならよりいかほと申所よりまかり侍し
にまつかさをき寺と申所をすき行/s203r k4-74

http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100218515/viewer/203

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1)
二見浦
2)
「伊賀路」は底本「いかほ」。
3)
諸説、以下に脱文の存在を想定。
text/towazu/towazu4-32.txt · 最終更新: 2019/10/18 23:37 by Satoshi Nakagawa