text:takafusa:s_takafusa096
96 世を捨てて苔の衣を着たりともかくこそ濡れめ袖は涙に
校訂本文
かく思ひつつ、この世をもあくがれて、いかならん山中に姿を変へて、かすかなる住まひしたりとも、これだに思ひ忘れずは、まことの道の妨げともならんことの心憂ければ、
世を捨てて苔(こけ)の衣(ころも)を着たりともかくこそ濡れめ袖は涙に
翻刻
かくおもひつつこの世をも あくかれていかならん山中に すかたをかへてかすかなるす まひしたりともこれた におもひわすれすはまこ とのみちのさまたけとも ならんことのこころうけれは 世をすててこけのころもをきたりとも かくこそぬれめ袖は涙に/s40l
text/takafusa/s_takafusa096.txt · 最終更新: 2024/06/18 15:36 by Satoshi Nakagawa