text:takafusa:s_takafusa045
45 燃えわたる煙のうちの思ひこそ時をもわかず身をこがしけれ
校訂本文
豊明(とよのあかり)1)のころにや、にはかにおびたたしく火燃え出でて、内わたりもま近きほどなれば、人々その数参り集まりて、立ち騒ぐ中にも、このことのみ忘れねば、われながらもあさましく覚えて、
燃えわたる煙(けぶり)のうちの思ひこそ時をもわかず身をこがしけれ
翻刻
とよのあかりのころにやに はかにおひたたしく火もえい ててうちわたりもまちかき ほとなれは人々そのかすま いりあつまりてたちさはく なかにもこのことのみわすれ ねはわれなからもあさましく/s22r
おほえて もえわたるけふりのうちのおもひこそ ときをもわかす身をこかしけれ/s22l
1)
豊明節会
text/takafusa/s_takafusa045.txt · 最終更新: 2024/03/25 18:33 by Satoshi Nakagawa