text:takafusa:s_takafusa012
12 君がこと思ひ臥す猪の床なれや恋しかるものかくは苦しき
校訂本文
昼とても忘るることはなけれども、暮れぬれば、世の中もしづまりぬ。まどろまむとてうち臥せば、さまざま思ひつづけられて、「かくては、いかが世にもながらへむ」と思(おも)ほえて、
君がこと思ひ臥す猪(ゐ)の床(とこ)なれや恋しかるものかくは苦しき
翻刻
ひるとてもわするることはなけ れともくれぬれは世中もしつ まりぬまとろまむとてうちふせは さまさまおもひつつけられてかくては いかか世にもなからへむとおも ほえて きみかことおもひふすゐのとこなれや こひしかるものかくはくるしき/s11l
text/takafusa/s_takafusa012.txt · 最終更新: 2024/03/10 12:09 by Satoshi Nakagawa