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text:sesuisho:n_sesuisho8-018

醒睡笑 巻8 頓作

18 一人は寒山一人は拾得とめいめいに名を言うてある狂言あり・・・

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一人は寒山(かんざん)、一人は拾得(じつとく)と、めいめいに名を言うてある狂言あり1)。しかるを、二人連れ立ちたが、先の者、「これは寒山拾得と申す者にて候ふ」と名乗りしかば、次の者言はんことなかりしに2)、「われらもその連れにて候ふ」と。

せめてのことを言うた。

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翻刻

一 独(ひとり)は寒山(かんさん)ひとりは拾得(じつとく)とめいめいに名をいふ
  てある狂言ありしかるを二人つれたちたか
  先の者是は寒山拾得と申者にて候と名乗
  しかは次の者いはん事なかりよ我らもその
  つれにて候と  せめての事をいふた/n8-10r
1)
謡曲「豊干」
2)
「なかりしに」は底本「なかりよ」。諸本により訂正。
text/sesuisho/n_sesuisho8-018.txt · 最終更新: 2022/10/03 22:15 by Satoshi Nakagawa