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醒睡笑 巻7 舞
20 一番に満仲二番に百合若大臣三番に富樫が館を舞ひけり・・・
校訂本文
一番に満仲(まんぢう)、二番に百合若大臣(ゆりわかだいじん)、三番に富樫が館1)を舞ひけり。
とくより行きて聞きたる者の帰れば、「今日の舞は、なになににてありしぞ」と尋ぬれば、「さればよ、満仲といふ人、玄海が島で勧進帳を読まれたる所を舞うたが、おもしろかつた」と。
三番の舞を始中終(しちうじゆう)と合点(がつてん)したるも言語道断。
翻刻
一 一番に満仲(まんちう)二番にゆりわか大臣三番に とかせかたちをまひけりとくより行きて聞た る者の帰ればけふの舞はなになににてあ りしぞとたつぬれはされはよ満仲(まんちう)といふ/n7-59r
人けんかいか嶋て勧進帳(くわんちんちやう)をよまれたる所を まふたがおもしろかつたと三番の舞を始 中終(ちうしゆ)と合点(がつてん)したるも言語道断(こんごたうだん)/n7-59l
1)
舞の本「富樫」。底本「とかせかたち」。
text/sesuisho/n_sesuisho7-127.txt · 最終更新: 2022/09/21 19:01 by Satoshi Nakagawa