text:sesuisho:n_sesuisho7-051
醒睡笑 巻7 廃忘
8 貴げもなき出家の旦那と一つ席に寄り合へることあり・・・
校訂本文
貴(たふと)げもなき出家の、旦那と一つ席に寄り合へることあり。僧、二声三声きやつきやと喉(のど)をかすりけるに、そこつに魚の骨出でたり。
坊主、その骨を手に取り、「あら不思議や。これは誰が食うたる魚の骨であらうぞ」と。
翻刻
一 たうとげもなき出家の旦那と一つ席に よりあへる事あり僧二声三声きや つきやと喉(のと)をかすりけるに楚忽(そこつ)に魚の骨(ほね) 出たり坊主其骨(ほね)を手にとりあらふしきや 是は誰れがくふたる魚の骨てあらふぞと/n7-31l
text/sesuisho/n_sesuisho7-051.txt · 最終更新: 2022/07/29 11:51 by Satoshi Nakagawa