text:sesuisho:n_sesuisho6-089
醒睡笑 巻6 推はちがうた
6 宗祇有馬の湯に入りておはしけるに・・・
校訂本文
宗祇、有馬1)の湯に入りておはしけるに、人々寄り合ひ、歌など詠み遊びしが、「ここにゐらるる旅の僧も、もし思ひ寄りたることあらば、言うてもみ給へ」と、傍若無人の作法なりし時、
音に聞く有馬の出湯(でゆ)は薬にて腰折れ歌の集りぞする
翻刻
一 宗祇有間の湯に入ておはしけるに人々より あひ哥などよみあそびしか爰にゐらるる旅 の僧も若おもひよりたる事あらばいふても 見給へと傍若無人のさほうなりし時 音に聞有馬の出湯は薬にて こしをれ哥のあつまりそする/n6-43l
1)
底本表記「有間」。
text/sesuisho/n_sesuisho6-089.txt · 最終更新: 2022/05/18 22:19 by Satoshi Nakagawa