text:sesuisho:n_sesuisho6-048
文書の過去の版を表示しています。
醒睡笑 巻6 児の噂
48 貧々と世を経る僧の思ひに堪へかね児を請じ大唐米の飯を出だせり・・・
校訂本文
貧々(ひんひん)と世を経る僧の、思ひに堪へかね、児を請じ大唐米1)の飯を出だせり。「これは珍しき物や」などと讃むる人もありけり。亭坊の言はるるやう、「せめてのご馳走に、米を染めさせたる」とあれば、かの児、箸を持ち直し、「さうかして、大唐飯(めし)のやうな」と。
翻刻
一 貧々と世をふる僧の思ひに堪かね児を請し 大唐米の飯を出せり是はめつらしき物やなどと/n4-23r
ほむる人もありけり亭坊のいはるるやうせ めてのご馳走に米をそめさせたるとあれ は彼児箸をもちなをしさうかして大唐 めしのやうなと/n4-23l
1)
赤米
text/sesuisho/n_sesuisho6-048.1651300663.txt.gz · 最終更新: 2022/04/30 15:37 by Satoshi Nakagawa