text:sesuisho:n_sesuisho5-065
醒睡笑 巻5 上戸
23 飯後の酒三返とほりて亭主出で今度は中で受けさせられよと・・・
校訂本文
飯後の酒三返とほりて、亭主出で、「今度は中(なか)で受けさせられよ」と言ふ言ふ、肴(さかな)取りに立ちたる間に、上座の客人、四つめを左へ直し置きぬ。
銚子を持ちて出でたるに、すなはち飯器をさし出だし受くる。亭主、「それは」と言へば、「笠と汁とを指さし、「中でと仰せ候ふまま、斟酌(しんしやく)なしに受け参らする」と。
飽いた客人と、こなたは申さん1)。
翻刻
一 飯後の酒三返とをりて亭主出今度は中で うけさせられよといふいふさかなとりに立たる 間に上座の客人四つめを左へなをしをきぬ/n5-49r
銚子をもちていてたるにすなはち飯器をさし 出しうくる亭主それはといへばかさと汁とをゆび さしなかでと仰候まま斟酌(しんしやく)なしにうけ 参らすると あいた客人とこなたは申さん/n5-49l
1)
底本、この文小書き。
text/sesuisho/n_sesuisho5-065.txt · 最終更新: 2022/03/13 16:12 by Satoshi Nakagawa