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醒睡笑 巻4 そでない合点
34 田舎のかせ侍長陣の慰みに俳諧をして遊ばんと言ひつつ・・・
校訂本文
田舎のかせ侍、長陣(ながぢん)1)の慰みに、「俳諧をして遊ばん」と言ひつつ、
人は乱妨(らんばう)をしてさへ送る世に
とあれば、「さらば付け申さむ」とて、
われらは野兵糧(やひやうらう)だにもなし
また、ある人の句に、
おもきかろきは恋にこそあれ
としければ、
麻殻(あさがら)や堅木(かたぎ)の手棒(てぼう)鷹すゑて
翻刻
一 田舎のかせ侍長陳(なかちん)の慰(なくさみ)に俳諧(はいかい)をしてあ そはんといひつつ 人はらんばうをしてさへ送る世に とあれはさらはつけ申さむとて われらは野兵糧(やひやうらう)たにもなし 又ある人の句に おもきかろきは恋にこそあれ としければ/n4-49r
あさからやかたきの手棒(てばう)鷹すへて/n4-49l
1)
「長陣」は底本「長陳」。諸本により訂正。
text/sesuisho/n_sesuisho4-076.txt · 最終更新: 2022/01/15 22:53 by Satoshi Nakagawa