text:sesuisho:n_sesuisho4-053
醒睡笑 巻4 そでない合点
11 月次の連歌の会にかま鷺は山の途中に飛びおりて・・・
校訂本文
月次(つきなみ)の連歌の会に、
かま鷺(さぎ)は山の途中(とちう)に飛びおりて
といふ句を出だせり。宗匠たる人、「つひに『かま鷺』の言葉を聞かず」とあれば、「本歌ありとも申すまじく候ふや。
移り行く雲に嵐の声すなり散るかまさきの1)葛城(かつらぎ)の山
翻刻
一 月次の連歌の会に かま鷺は山の途中(なか)に飛おりて といふ句を出せり宗匠(そうせう)たる人つゐにかま 鷺のことはをきかずとあれは本哥あり とも申ましく候や うつり行雲に嵐の声すなり/n4-40r
ちるかまさきのかつらきの山/n4-40l
1)
「散るか、柾木の」を「散る、かまさぎの」と読んだ。
text/sesuisho/n_sesuisho4-053.txt · 最終更新: 2021/12/29 12:51 by Satoshi Nakagawa