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text:sesuisho:n_sesuisho2-096

醒睡笑 巻2 賢だて

6 ある僧小者を一人つれて銭湯に行き・・・

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ある僧、小者を一人つれて銭湯に行き、帯とき、ふためきて、頭巾(づきん)かづきながら小風呂に入りぬ。常に何事も利口を言ふが憎さに、小者も見ぬふりをし、二風呂目に、「頭巾を取り給はで」と言ひければ、騒がぬ体(てい)に頭(あたま)をさぐりて、「もはや取らうかな」と。

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一 ある僧小者を一人つれて銭湯(せんたう)に行帯とき
  ふためきて頭巾かつきなから小風呂に入ぬ/n2-49r
  つねに何事も利口をいふかにくさに小者も見
  ぬふりをし二風呂めにつきんをとりたまはて
  といひけれはさはかぬていにあたまをさくりて
  もはやとらふかなと/n2-49l
text/sesuisho/n_sesuisho2-096.txt · 最終更新: 2021/09/01 22:51 by Satoshi Nakagawa