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text:sesuisho:n_sesuisho2-050

醒睡笑 巻2 躻(うつけ)

18 振舞ひの汁に大きに見事なる笋出でたり・・・

校訂本文

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振舞ひの汁に、大きに見事なる笋(たけのこ)出でたり。人みな、「大竹にならんものを、むざと食ひ捨てんは惜しい1)など沙汰しければ、さるうつけ、「いや竹は大事もない。大木になり挽物(ひきもの)に使ふべき松茸(まつたけ)をさへ食ふほどに。

 落ち行く川の末も知られず

 笋は本(もと)より節のあらはれて

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翻刻

一 振舞の汁に大に見事なる笋出たり人みな
  大竹にならんものをむさとくひすてんはおし
  いひなと沙汰しけれはさるうつけいや竹は
  大事もない大木になりひき物につかふへき
  松茸をさへくふほとに/n2-30r
    落行河の末もしられす
   笋は本よりふしのあらはれて/n2-30l
1)
「惜しい」は「おしいひ」。諸本により訂正。
text/sesuisho/n_sesuisho2-050.txt · 最終更新: 2021/08/06 18:58 by Satoshi Nakagawa