text:sesuisho:n_sesuisho1-107
醒睡笑 巻1 鈍副子
10 うつけらしき坊主の方へ折節は出入りする農人ありし・・・
校訂本文
うつけらしき坊主の方へ、折節は出入りする農人(のうにん)ありし。道行きぶりにあひ会ふ。見れば不浄をになへり。件(くだん)の出家、「そちは骨折りや。今より後、かまへて田畠(たはたけ)に糞(こやし)をせんと思ふなの。その代りに、われは仁王経1)を読まうぞよ。
翻刻
一 うつけらしき坊主のかたへ折ふしは出入す る農(のう)人ありし道ゆきふりにあひあふみれは 不浄(じやう)をになへり件の出家そちはほねをり や今より後かまへて田畠(たはたけ)に糞(こやし)をせんとおも ふなの其代にわれは仁王経をよまふぞよ/n1-51r
1)
仁王経・担う経・匂う経
text/sesuisho/n_sesuisho1-107.txt · 最終更新: 2021/05/16 15:27 by Satoshi Nakagawa