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text:sesuisho:n_sesuisho1-077

醒睡笑 巻1 落書

34 天正十八庚寅三月朔日大相国秀吉公小田原北条左京大夫氏直退治のため・・・

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天正十八庚寅三月朔日、大相国秀吉公1)、小田原北条左京大夫氏直2)退治のため、駿河に長陣(なかぢん)ありし時、裾野にて、「曽我兄弟が乗りし馬に、『水よりほか飼ふ物なし』と言ひけるも、今身の上に覚えぬる」と歎くを聞きて、由巳(ゆうみ)3)

  在陣をするが4)の富士の山よりもたかね5)にかふ6)は馬の豆かな

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一 天正十八庚寅三月朔日大相国秀吉公小田原
  北条左京大夫氏直退治(たいち)のため駿河に長陣(なかぢん)
  ありし時すそ野にて曽我兄弟か乗し
  馬に水より外かふ物なしといひけるも今
  身の上に覚ぬるとなけくをききて由巳(ゆうみ)
   在陣(さいちん)をするかのふしの山よりも
   たかねにかうは馬のまめかな/n1-34l
1)
豊臣秀吉
2)
北条氏直
3)
大村由己(ゆうこ)か。
4)
する・駿河
5)
高値・高嶺
6)
買ふ・飼ふ
text/sesuisho/n_sesuisho1-077.txt · 最終更新: 2021/05/05 18:37 by Satoshi Nakagawa