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text:sesuisho:n_sesuisho1-057

醒睡笑 巻1 落書

14 伊勢の桑名にて法華宗門のうち一致勝劣の争論出で来・・・

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伊勢の桑名にて、法華宗門のうち、一致勝劣1)(いつちしようれつ)の争論出で来、所をさし日を定め、「双方対談の上」にとやありけん、頭をくはせ、くんづころんづ、臈次(らつし)なかりつるが、勝劣方の僧、一致方の坊主のふぐりをしたたかに締めければ、その痛みたへがたきなど沙汰するとき、

  法門のその勝劣は知らねどもきんを締むるはいつち迷惑

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翻刻

一 伊勢の桑名にて法花宗門の中一致勝
  者の諍論出来所をさし日を定双方対談
  の上にとやありけん頭をくはせくんづこ
  ろんつ臈次なかりつるか勝劣方の僧一致
  方の坊主のふぐりをしたたかにしめけれはそ
  の痛堪かたきなと沙汰する刻
   法門のその勝劣はしらねとも/n1-29r
   きんをしむるはいつちめいわく/n1-29l
1)
「勝劣」は底本「勝者」。諸本により訂正。
text/sesuisho/n_sesuisho1-057.txt · 最終更新: 2021/04/27 15:39 by Satoshi Nakagawa