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蒙求和歌
第14第18話(218) 安世三篋
校訂本文
安世三篋
漢の武帝、河東に御幸(みゆき)して、書三篋を失ひ給ひてけり。安世、その書(ふみ)を昔見てけり。そらに書きて、帝に奉る。
帝、疑ひ思して、後(のち)に募りて、本を得て、合はせらるるに、一字も変らざりけり。
あけて見る緑の色も変らぬや同じ昔のはこざきの松
翻刻
安世三篋(けう) 漢の武帝河東にみゆきして書三/篋をうしなひ給てけり安世その ふみをむかしみてけりそらにかきて帝にたてまつる帝うたかひ をほしてのちにつのりて本を得てあはせらるるに一字もかはらさりけり/d2-45r
あけてみるみとりのいろもかはらぬや をなしむかしのはこさきのまつ/d2-45l
text/mogyuwaka/ndl_mogyuwaka14-18.txt · 最終更新: 2018/03/22 14:02 by Satoshi Nakagawa