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text:ise:sag_ise100

伊勢物語

第100段 昔男後凉殿のはさまを渡りければあるやむごとなき人の御局より・・・

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昔、男、後凉殿(こうらうでん)のはさまを渡りければ、あるやむごとなき人の御局より、忘れ草を、「忍ぶ草とやいふ」とて出ださせ給へりければ、賜はりて、

  忘れ草生ふる野べとは見るらめどこはしのぶなり後も頼まん

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翻刻

昔おとこ後凉殿のはさまをわたりけれは
あるやむことなきひとの御つほねよりわ
すれくさをしのふ草とやいふとていた
させ給へりけれはたまはりて
  わすれ草おふる野へとは見るらめと
  こはしのふなり後もたのまん/s111r

https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/200024817/111?ln=ja

text/ise/sag_ise100.txt · 最終更新: 2024/02/15 14:28 by Satoshi Nakagawa