text:chomonju:s_chomonju688
古今著聞集 魚虫禽獣第三十
688 久安のころ毛生ひたる亀を西国の人知足院殿へ参らせたりけり・・・
校訂本文
久安のころ、毛生ひたる亀を、西国の人、知足院殿1)へ参らせたりけり。甲三寸ばかりなり。その上に青色の毛生ひたり。長さ一寸およべり。瑞亀とぞ沙汰ありける。
宇治の左府2)、見させ給ひける時は、冠・直衣にてぞおはしましける。
翻刻
久安の比毛生たる亀を西国の人知足院殿へま いらせたりけり甲三寸はかり也其上に青色の毛を いたりなかさ一寸をよへり瑞亀とそ沙汰ありける 宇治左府見させ給ける時は冠直衣にてそおは しましける/s536l
text/chomonju/s_chomonju688.txt · 最終更新: 2021/01/17 12:17 by Satoshi Nakagawa