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text:chomonju:s_chomonju464

古今著聞集 哀傷第二十一

464 中宮権大夫家房卿建久七年七月二十七日に失せ給ひて後の春・・・

校訂本文

中宮権大夫家房卿1)、建久七年七月二十七日に失せ給ひて後の春、後京極殿2)、かの家を過ぎさせ給ふとて、平生の作文の席につらなり侍りしこと思し召し出でて、独吟せさせ給ひける、

 花尚春花留有露 花はなほ春花、留りて露あり

 宅斯旧宅廃無3)人 宅はこの旧宅、廃れて人無し

翻刻

中宮権大夫家房卿建久七年七月廿七日に失給て/s363l

http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/363

後の春後京極殿彼家を過させ給とて平生の
作文の席につらなり侍し事思食いてて独吟せ
させ給ける
 花尚春花留有露宅斯旧宅廃有(無歟)人/s364r

http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/364

1)
藤原家房
2)
藤原良経
3)
「無」は底本「有」に「無歟」と傍注。傍注をとる。
text/chomonju/s_chomonju464.txt · 最終更新: 2020/08/06 18:23 by Satoshi Nakagawa