text:chomonju:s_chomonju317
古今著聞集 好色第十一
317 一条院の御時三条后宮のぼり給ひけるに・・・
校訂本文
一条院1)の御時、三条后宮2)のぼり給ひけるに、御送りの女房、暁に及びてまかり出でけるを、儀同三司3)導き給ひて、
佳人尽飾於晨粧 佳人尽く晨粧を飾りて
魏宮鐘動 魏宮に鐘動く
遊子猶行於残月 遊子なほ残月に行き
函谷鶏鳴 函谷に鶏鳴く
と詠じ給ひけるに、人みなめであへりけりとぞ。
翻刻
一条院御時三条后宮のほり給けるに御をくりの女房暁 に及てまかり出けるを儀同三司みちひき給て佳人尽/s219r
餝於晨粧魏宮鐘動遊子猶行於残月函谷雞 鳴と詠し給けるに人みなめてあへりけりとそ/s219l
text/chomonju/s_chomonju317.txt · 最終更新: 2020/04/18 12:08 by Satoshi Nakagawa