text:chomonju:s_chomonju194
古今著聞集 和歌第六
194 壬生二位家隆卿八十にて天王寺にて終り給ひける時・・・
校訂本文
壬生二位家隆卿1)、八十にて天王寺2)にて終り給ひける時、七首の歌を詠みてぞ廻向せられける。臨終正念にて、その志むなしからざりけり3)。
かの七首4)の内に、
契りあれば難波の里にやどりきて波の入り日を拝みけるかな
翻刻
壬生二位家隆卿八十にて天王寺にてをはり給ける時七首の哥 をよみてそ廻向せられける臨終正念にて其志なしから さりけりかの七首の内に 契あれは難波の里にやとりきて浪のいりひをおかみける哉/s141r
text/chomonju/s_chomonju194.txt · 最終更新: 2020/03/13 22:07 by Satoshi Nakagawa