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text:chomonju:s_chomonju088

古今著聞集 公事第四

88(序) 正朔の節会より除夜の追儺に至るまで公事の礼一つにあらず・・・

校訂本文

正朔(せいさく)の節会(せちゑ)より除夜の追儺(ついな)に至るまで、公事(くじ)の礼、一つにあらず。行ひ来たる儀、まちまちに分かれたり。恒例・臨時の大小の事、『西宮記』・『北山抄』をもてその亀鏡(ききやう)にそなへたり。小野宮1)・九条殿2)の両流、口伝・故実その変り目多く侍るとかや。有識の家に習ひ習ひ伝へて今は絶ゆることなし。いみじきことなり。

翻刻

  公事第四
正朔の節会より除夜の追儺にいたるまて公事の
礼一にあらすをこなひきたる儀まちまちにわかれたり/s79l

http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/79

恒例臨時の大小事西宮記北山抄をもてそ
の亀鏡にそなへたり小野宮九条殿の両流
口伝故実そのかはりめおほく侍とかや有識の
家にならひつたへていまは絶事なしいみしき事也/s80r

http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/80

1)
藤原実頼
2)
九条師輔
text/chomonju/s_chomonju088.txt · 最終更新: 2020/01/30 18:34 by Satoshi Nakagawa