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世継物語

第41話 御堂出家せさせ給ひて衣替への物取りに・・・

校訂本文

今は昔、御堂出家せさせ給ひて、衣替への物取りに、上東門院へ参らせ給ふとて、

  からころも花の袂にたち1)かへよ我こそ春の色はたちつれ

御返し

  からころもたちかはりぬる世の中はいかでか花の色もきるべき

 これを聞て、和泉式部が参らせたる。

  脱ぎかへん事ぞ悲しき春の色を君がたちける衣と思へば

翻刻

今はむかし御堂出家せさせ給て衣かへの物とりに
上東門院へまいらせ給ふとて
  から衣花の袂に立かへよ我こそ春の色はたちつれ/22オ
御返し
  から衣立かはりぬる世の中はいかてか花の色もきるへき
これを聞て和泉式部かまいらせたる
  ぬきかへん事そ悲しき春の色を君か立ける衣と思へは/22ウ
1)
以下の和歌の「たち」は底本では「立」と表記されることが多いが、「立」「裁」「絶」のいずれかを懸けているので、すべて「たち」と表記した。
text/yotsugi/yotsugi041.txt · 最終更新: 2014/09/25 02:37 by Satoshi Nakagawa
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