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世継物語
第6話 大神宮託宣して輔親を召して・・・
校訂本文
今は昔、大神宮、託宣して輔親を召して、公の御事など仰せられけるついでに、御酒(みき)召して、「土器(かはらけ)給はす」とて詠ませ給へる。
さか月のさやけき影の見えぬればちりのおそりはあらじとを知れ
御衣(ぞ)奉りける。祭主、輔親。
祖父父孫祐親が御代までにいただき祀るすべら御神
かかるめづらしくいみじきことの有りければ、伊勢大輔が御祝事なり。
翻刻
今は昔太神宮たくせんしてすけちかをめして大やけの 御事なとおほせられけるついてに御みきめしてかはら け給はすとてよませ給へる さか月のさやけきかけの見えぬれはちりのおそりはあらしとをしれ 御そたてまつりける。さいしゆすけちか 祖父父孫祐親が御代まてにいたたきまつるすへら御神/8オ
かかるめつらしくいみしきことの有けれは伊勢大輔か御 祝事也/8ウ
text/yotsugi/yotsugi006.txt · 最終更新: 2014/09/25 02:15 by Satoshi Nakagawa