text:tosanikki:se_tosa24
1月15日 室津
校訂本文
十五日、今日、小豆粥(あづきがゆ)煮ず。口惜しく、なほ日の悪しければ、ゐざるほどにぞ、今日二十日(はつか)あまり経ぬる。いたづらに日を経れば、人々、海を眺めつつぞある。
女(め)の童(わらは)の言へる、
立てば立つゐれはまたゐる吹く風と波とは思ふどちにやあるらん
いふかひなき者の言へるには、いと似つかはし。
翻刻
十五日けふあつきかゆにすくちを しくなほひのあしけれはゐさる ほとにそけふはつかあまりへぬるいた つらにひをふれはひとひとうみを なかめつつそあるめのわらはのいへる/kd-23l
https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100421552/23?ln=ja
たてはたつゐれはまたゐるふくかせと なみとはおもふとちにやあるらんいふか ひなきもののいへるにはいとにつかはし/kd-24r
text/tosanikki/se_tosa24.txt · 最終更新: 2023/09/12 16:14 by Satoshi Nakagawa