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text:sesuisho:n_sesuisho6-036

醒睡笑 巻6 児の噂

36 児に隠して坊主餅を焼き二つに分け両の手に持ち食せんとするところへ・・・

校訂本文

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児(ちご)に隠して、坊主餅を焼き、二つに分け、両の手に持ち食せんとするところへ、人の足音するを聞き、畳のへりを上げ、あはてて半分を隠すに、はや児見付けたり。坊主、赤面しながら、「今ほどのありさまを、おもしろく歌に詠みたらば振舞はん」と言ふに、

  山寺の畳のへりは雲なれや片割れ月の入るを隠して

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一 児にかくして坊主餅をやき二つにわけ両
  の手にもち食せんとする処へ人の足音する
  を聞たたみのへりをあけあはてて半分を
  かくすにはや児見つけたり坊主赤面しなから/n6-17l
  今程のありさまをおもしろく哥によみた
  らはふるまはんといふに
   山寺のたたみのへりは雲なれや
   かたはれ月の入をかくして/n6-18r
text/sesuisho/n_sesuisho6-036.txt · 最終更新: 2022/04/25 01:16 by Satoshi Nakagawa