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text:sesuisho:n_sesuisho3-043

醒睡笑 巻3 不文字

24 あなたこなた年頭の礼にありきけるさきざきにて・・・(参考)

校訂本文

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底本、欠丁によりこの条の本文を欠く。他本により補った。

あなたこなた年頭の礼にありきけるさきざきにて、持参の扇を見ては、亭主のことばに、「五明(ごめい)1)はかたじけなや」と礼あるを聞き、さてはなににても、正月の持参はみな五明といふものやと合点し、その身はもとより塗師(ぬし)の上手なりければ、上々の茶桶(ちやおけ)を持参するに、たもとより取出し、奏者にむかひ、「これはわれらの五明で御座ある」と、持ち行くほどの処にていうたと。

安宅木(あたき)殿発句に、

  ひらかぬは風のつぼみの扇かな

三光院殿2)

  秋風を腰にさしたる扇哉

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1)
五明扇
2)
三条西実枝
text/sesuisho/n_sesuisho3-043.txt · 最終更新: 2021/10/02 21:57 by Satoshi Nakagawa