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古本説話集

第43話 入道殿の御仏事の時、大斎院、和歌を進ぜらるる事

入道殿御仏事時大斎院被進和哥事

入道殿の御仏事の時、大斎院、和歌を進ぜらるる事

校訂本文

今は昔、入道殿1)、京極殿の東(ひむがし)に、阿弥陀堂を建てて、その内に丈六阿弥陀仏を造り据ゑ奉りて、三月の一日に供養し給ふ。

斎院2)より御文あり。殿、急ぎて見給へば、かく書かれたり。

  名をだにも忌むとて言はぬ事なればそなたに向きて音をのみぞ泣く

となむありければ、入道殿、泣かせ給ひて、御返しありけり。

翻刻

いまはむかし入道殿京極殿ゝむひむかし
に阿弥陀堂をたててそのうちに丈六あみた
仏をつくりすゑたてまつりて三月のつ
ひたちに供養し給さい院より御文あり
とのいそきてみ給へはかくかかれたり
  なをたにもいむとていはぬ事なれは
  そなたにむきてねをのみそなく/b116 e59
となむありけれは入道殿なかせ給て御返
ありけり/b117 e59
1)
藤原道長
2)
大斎院・選子内親王
text/kohon/kohon043.txt · 最終更新: 2016/01/28 15:24 by Satoshi Nakagawa
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