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唐鏡 第二 周の始めより秦にいたる
27 衛 懿公
校訂本文
衛の懿公(いこう)、鶴を愛するあまり軒(くるま)に乗せらる。狄人(てきひと)、衛を伐つ時、戦はんとして民に甲(よろひ)を賜ふに、民の曰く、「鶴を使ひ給へ。鶴こそ禄位(ろくゐ)にあれ。余ら、いづくんぞ戦ふべき」とて、戦ふ者さらになし。
鳥獣などを愛好することは、法に過ぐべからざるにや。
翻刻
衛(エイノ)懿(イ)公鶴を愛するあまり軒(クルマ)にのせらる狄人(テキヒト)衛を伐(ウツ) とき戦はんとして民に甲(ヨロイ)を賜に民の曰く鶴を使たまへ/s50r・m90
鶴こそ禄(ロク)位にあれ余等イツクンソ戦へきとて戦ものさ らになし鳥獣なとを愛好ことは法にすくへからさ るにや/s50l・m91
text/karakagami/m_karakagami2-27.txt · 最終更新: 2022/12/19 00:39 by Satoshi Nakagawa