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第三十七の主をば王赧(たん)¹⁾と申しき。この御時ぞ、東西周割れし。

五十九年と申し秦昭王²⁾のために亡ぼされ捨てられて、庶人となり給ひき。武王元年戊寅の年より、今年に至るまでは八百六十九年、主は三十七代なり。九鼎宝器さまざまの御宝物(たからもの)ども、秦に没収せられぬ。うせ給ひて後の諡号³⁾をば西武公とぞ申しし。

この国の時に、十二諸侯とてありしを、御末になりては、おのおの六国と号して、王称しき⁴⁾。これを戦国とも申しき。あるひは秦を加へて七雄ともいひき。

周の末、秦の始めに、おのおの王たりしが、秦始皇⁵⁾のためにぞ亡ぼされて、三十六郡となりし。この⁶⁾国のことどもは、おろおろ申し侍りし。

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第卅七の主をは王赧(タン)(イ赧王)と申きこの御時そ東西周われし
五十九年と申し秦昭王のためにほろほされすてられ
て庶(シヨ)人となり給き武王元年戊寅のとしより今年に
いたるまては八百六十九年主は三十七代なり九鼎宝／s43r・m76

器さまさまの御たからものとも秦に没収せられぬうせ給て
のちの諡号(ヲクリナ)をは西武公とそ申しこの国の時に十二諸侯
イ十二諸侯
鄭宋晋呉／衛秦斉陳／楚蔡杞燕
六国
魏趙韓楚／斉燕
とてありしを御すゑになりてはをのおの六国と号して
王称しきこれを戦国とも申き或は秦を加て七雄とも
いひき周のすゑ秦のはしめにをのをの王たりしか秦始皇の
ためにそほろほされて三十六郡となりしこの(六イ)国の事
ともはおろおろ申侍し／s43l・m77

https://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100182414/viewer/43