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今昔物語集

巻9第40話 震旦梁元帝誤呑珠一目眇語 第四十

今昔、震旦の梁の代に、元帝と云ふ国王、在けり。

年、六歳也ける時に、母の荘(かざ)りの匣(はこ)の中を見るに、大なる珠有り。元帝、其の一の珠を取て、既に口に含む程に、誤て珠を呑入れつ。

其の後、母、其の珠を求むるに無し。元帝の呑めると云ふ事を知らずして、「此れを傍の人の盗めるぞ」と疑ひて、服問1)莫て、生たる魚の目を焼て、其の□□此れを□□。

其の明る日、元帝、大便をする間、其れに付て珠出ぬ。其の時にぞ、母、此の珠を元帝の呑めると云ふ事を知れりける。

其の後、元帝の一の目、眇(すが)めり。「此れ、彼の詛(のろ)ひの祟り也」と、皆人云ひけりとなむ、語り伝へたるとや。

1)
底本頭注「服ハ復ノ誤カ
text/k_konjaku/k_konjaku9-40.txt · 最終更新: 2017/03/03 19:12 by Satoshi Nakagawa
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