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明遍云はく、「所詮(しよせん）真実に浄土を願ひ、穢土(ゑど)を厭ふ心候はば、散心称名(さんしんしようみやう)をもて、往生候ふこと疑ひなく候ふ。その心真実ならすば、百千の不審をひらきて、甚深(じんじん)の義理を悟り候ふとも、往生かなひがたく候ふか。仏道修行には、功(くう)が大切なるなり。一度機をかがみて、一行(いちぐやう)に思ひ定めて後、『人のとかく言へば』とて、変改(へんがい)の条、無下のことなり。

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明遍(みやうへん)云。所詮(しよせん)真実(しんじつ)に浄土(じやうど)をねがひ。穢(ゑ)土を厭(いとふ)心
候はは。散心称名(さんしんせうみやう)をもて。往生(わうしやう)候事うたがひなく候。其(その)
心(こころ)真実(しんじつ)ならすば。百千の不審(しん)をひらきて。甚深(じんじん)の
義理(きり)を悟(さとり)候とも。往生(わうじやう)かなひがたく候歟。仏道修(ぶつたうしゆ)
行(きやう)には。功(こう)が大切(せつ)なるなり。一度(と)機(き)をかかみて一行に
おもひさためて後(のち)人の。とかくいへはとて、変改(へんかい)の条
無下(むけ)の事なり／ndl1-5r

https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/2583390/1/5