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text:ichigonhodan:ndl_ichigon002

一言芳談抄 巻之上

2 有云はく俊乗上人高野の奥院に七ヶ日参籠結願の夜・・・

校訂本文

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有(あるひと)云はく、「俊乗上人1)、高野(かうや)の奥院(おくのゐん)に七ヶ日参籠結願(けちぐわん)の夜、深更におよびて、よろづ寂寞(じやくまく)たりける時、入定(にふぢやう)の御殿(ごてん)の内に、ただ一声、念仏の御声(みこゑ)さだかにし給ひけり。人、これを聞きて、悲喜身にあまり、感涙袂(たもと)を絞りけるとぞ」。

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有云(ある人いはく)。俊乗(しゆんじやう)上人(にん)高野(かうや)の奥院(おくのゐん)に七か日参籠(さんろう)結願(けちくはん)/ndl1-2l

https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/2583390/1/2

の夜(よ)深更(しんかう)にをよびて。よろづ寂寞(じやくまく)たりける時。入(にう)
定(ぢやう)の御殿(こてん)のうちに。ただ一こゑ念仏(ねんぶつ)の御声(みこゑ)さだかにし
たまひけり。人これをききて悲喜(ひき)身にあまり。感涙(かんるい)
たもとをしほりけるとぞ/ndl1-3r

https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/2583390/1/3

1)
重源
text/ichigonhodan/ndl_ichigon002.txt · 最終更新: 2023/08/07 11:15 by Satoshi Nakagawa