きこうぶん
日記の一種とみることができるが、旅行中の見聞、経験、印象などを書き綴ったものを紀行 もしくは紀行文という。
記録に終始したものから、修辞に気を配った随筆的ものまで多種多様のものがある。
わが国では、紀貫之の『土佐日記』を以て嚆矢とする。
鎌倉時代は政権が京都から鎌倉に移るに従い、京都、鎌倉間の往還が盛んに行われる ようになり、日記は紀行として独立すると同時に、道行文という新しい形式を生んだ。