うちぎきしゅう
作者未詳。平安時代末期成立の仏教説話集。一巻。
大正時代、山口光円により、金剛輪寺にて発見された。現在は、国立京都博物館の所蔵。
27話(目録による)からなり、そのすべてが『日本霊異記』『今昔物語集』・『宇治拾遺物語』・『古本説話集』などと説話を共有しているが、簡略化されたり、それらの作品にはない内容が付け加えたりされており、直接の親子関係にはないと考えられている。表記は漢字片仮名交じりで書かれ、異体字も多い。
巻末には『大和物語』・『大鏡』などの抄出が見られ、比較的古い本文とみられる。