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蒙求和歌
第2第13話(33) 黄香扇枕 扇
校訂本文
黄香扇枕 扇
黄香は孝子なり。夏の日の暑きには、母の枕をあふぎ、冬の嵐の冴ゆるには、母の床を暖めけるなり。
九歳にて、母におくれて、悲しび憂へければ、里人、来集ひて、助けあはれみけり。
あふぐべき人なき身こそ悲しけれ同じ枕に夏は来ぬれど
翻刻
黄香扇枕 扇 黄香は孝子也夏の日のあつきには母の枕をあふき冬のあらしの さゆるには母のゆかをあたためけるなり九歳にて母にをくれてかな しひうれへけれはさとひときつといてたすけあはれみけり あふくへき人なきみこそかなしけれをなし枕になつはきぬれと/d1-19l
text/mogyuwaka/ndl_mogyuwaka02-13.1508750399.txt.gz · 最終更新: 2017/10/23 18:19 by Satoshi Nakagawa