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text:ise:sag_ise003

伊勢物語

第3段 昔男ありけり懸想じける女のもとにひじき藻といふ物をやるとて・・・

校訂本文

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昔、男ありけり。懸想(けさう)じける女のもとに、ひじき藻(も)といふ物をやるとて、

  思ひあらば葎(むぐら)の宿に寝もしなんひじきものには袖(そで)をしつつも

二条の后(きさき)1)の、まだ御門2)にもつかうまつり給はで、ただ人にておはしける時のことなり。

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挿絵

第3段

翻刻

むかしおとこありけりけさうしける女
のもとにひしきもといふ物をやるとて
  思ひあらはむくらの宿にねもしなん
  ひしきものにはそてをしつつも
二条のきさきのまたみかとにもつかう
まつり給はてたた人にておはしける
ときのことなり/s9r

【絵】/s9l

https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/200024817/9?ln=ja

1)
藤原高子
2)
清和天皇
text/ise/sag_ise003.txt · 最終更新: 2023/11/21 01:33 by Satoshi Nakagawa