文(ふみ)を取らすべきことありて、暮れ果つるままに急ぎ行きて、ものなと言ひ伝ふる人を尋ぬれば、なければ、よに口惜しく覚えて、
こゆるぎのいそぎてこそは来つれどもみるめ刈り干す海人(あま)だにもなし
ふみをとらすへきことありて/s28l
https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100002834/28?ln=ja
くれはつるままにいそきゆき てものなといひつたふる人 をたつぬれはなけれはよにく ちをしくおほえて こゆるきのいそきてこそはきつれとも みるめかりほすあまたにもなし/s29r