醒睡笑 巻5 上戸
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酒半ばに亭主出で、「御1)返しをば、右手より候はん」と言ふ。「ともかくも」とて、飯器(はんき)に受くる時、「それは左ではおりないか」。「なかなか。こなたからは左、そなたからは右なり。亭主よりの指図なれば、客は仰せのままに受くる」と。
一 酒なかはに亭主出け返をは右てより候はんと いふともかくもとて飯器(はんき)にうくる時それは 左てはおりないか中々こなたからは左そなた からは右なり亭主よりのさしづなれば 客はおほせのままにうくると/n5-45r