醒睡笑 巻5 婲心
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頼朝公1)より慈鎮和尚2)へ、「何にても用のことあらば、文を委細に書き越し給へ」とありつれど、つひに便りもなかりしゆゑ、この歌を送り参らせられしとなん。
陸奥(みちのく)のいはでしのぶはえぞ知らぬ書きつくしてよ壺の碑(いしぶみ)
一 頼朝公より慈鎮(ぢちん)和尚へ何にても用の事あらは 文を委細に書こし給へとありつれと終に便/n5-19r
もなかりしゆへ此哥を送り参らせられし となん みちのくのいはてしのふはえそしらぬ かきつくしてよつほのいしふみ/n5-19l