醒睡笑 巻5 婲心
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和泉の堺に、宗椿(そうちん)とて手書きのありし。源氏1)を写すこと二十三部、二十四部目の朝顔の巻にてむなしくなりぬ。
牡丹花2)、かれが心のほどをあはれみて、追善のため、
筆にそみ心にかけし契りにや折しも消えし朝顔の露
一 和泉の堺に宗椿(そうちん)とて手書のありし源氏 をうつす事廿三部廿四部めの朝顔の巻 にてむなしくなりぬ牡丹花かれが心のほどを あはれみて追善(ついぜん)のため/n5-8l
筆にそみ心にかけしちきりにや 折しもきえし朝顔の露/n5-9r