醒睡笑 巻5 婲心
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備中の国高松の城主を、清水長左衛門宗治1)といひし。先の大閤、羽柴筑前守の時2)、大軍をもつて水責めにし給へば、諸勢の命を乞ひ助け、小船に乗り川に浮び、切腹の時、
惜しまるるとき散りてこそ世の中の花も花なれ色も色なれ
一 備中の国高松の城主を清水長左衛門宗治(むねはる)と いひし先の大閤羽柴筑前守の時大軍(ぐん) をもつて水責(せめ)にし給へは諸勢の命を乞(こひ)た すけ小船に乗河にうかひ切腹の時/n5-7l
おしまるる時散てこそ世間(なか)の 花も花なれ色も色なれ/n5-8r