text:yomeiuji:uji132
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text:yomeiuji:uji132 [2014/10/11 01:44] – Satoshi Nakagawa | text:yomeiuji:uji132 [2017/09/08 00:27] – [第132話(巻11・第8話)則光、盗人を切る事] Satoshi Nakagawa | ||
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「いかなりつる事ぞ」ととへば、「此夜中ばかりに、物へまかるとて、ここをまかり過つる程に、物の三人、『おれはまさにまかり過なんや』と申て、走つづきてまうできつるを、『盗人なめり』と思給へて、あへくらべふせて候也。今朝みれば、なにがしを見なしと思たまふべきやつ原にてさぶらひければ、敵にて仕りたりけるなめりと思給れば、しや頭どもをまつて、かくさぶらふなり」と、たちゐぬ。 | 「いかなりつる事ぞ」ととへば、「此夜中ばかりに、物へまかるとて、ここをまかり過つる程に、物の三人、『おれはまさにまかり過なんや』と申て、走つづきてまうできつるを、『盗人なめり』と思給へて、あへくらべふせて候也。今朝みれば、なにがしを見なしと思たまふべきやつ原にてさぶらひければ、敵にて仕りたりけるなめりと思給れば、しや頭どもをまつて、かくさぶらふなり」と、たちゐぬ。 | ||
- | をよびをさしなどかたりたれば、人々「さてさて」といひてとひきけば、いとどくるふやうにしてかたりおる。そのときにぞ、人にゆづりえて、面もたげられてみける。 | + | をよびをさしなどかたりたれば、人々「さてさて」といひてとひきけば、いとどくるふやうにしてかたりおる。その時にぞ、人にゆづりえて、面もたげられてみける。 |
「けしきやしるからん」と人しれず思たりけれど、我となのるもののいできたりければ、それにゆづりてやみしと、老て後に子どもにぞかたける。 | 「けしきやしるからん」と人しれず思たりけれど、我となのるもののいできたりければ、それにゆづりてやみしと、老て後に子どもにぞかたける。 |
text/yomeiuji/uji132.txt · 最終更新: 2019/06/24 19:09 by Satoshi Nakagawa