text:jikkinsho:s_jikkinsho07-02
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text:jikkinsho:s_jikkinsho07-02 [2016/01/30 13:55] – 作成 Satoshi Nakagawa | text:jikkinsho:s_jikkinsho07-02 [2016/01/30 14:02] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa | ||
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やうやうに支度をして、解き下(おろ)したるを見るに、この千手陀羅尼の持者なりけり。あさましとも愚かにて、具し帰り、さまざまあつかひければ、命ばかりは生きたりけれども、ほれぼれとして、いふかひなければ、行徳ほどこすにも及ばず。 | やうやうに支度をして、解き下(おろ)したるを見るに、この千手陀羅尼の持者なりけり。あさましとも愚かにて、具し帰り、さまざまあつかひければ、命ばかりは生きたりけれども、ほれぼれとして、いふかひなければ、行徳ほどこすにも及ばず。 | ||
- | これは、かの僧のすすめることにはあらず、天魔の所為なれども、愚かなるより起れるうへ、先のことにあひ似たるあひだ、しるす。 | + | これは、かの僧のすすめることにはあらず、天魔の所為なれども、愚かなるより起れるうへ、先のこと(([[s_jikkinsho07-01|前話]]参照))にあひ似たるあひだ、しるす。 |
これらはさておきつ。しかるべき人の習ひとして、心をはかり見むために、何ごとをも、あらはに見せ知らせず、心をまはして、つくりも出だし、言ひもせられたらむを、よくよく案じめぐらして、不覚せぬやうに振舞ふべし。よろづにつけて。用意深くして、人のあざむき、たばからむことなどをも、よくよく思慮すべし。その案に落つまじきなり。 | これらはさておきつ。しかるべき人の習ひとして、心をはかり見むために、何ごとをも、あらはに見せ知らせず、心をまはして、つくりも出だし、言ひもせられたらむを、よくよく案じめぐらして、不覚せぬやうに振舞ふべし。よろづにつけて。用意深くして、人のあざむき、たばからむことなどをも、よくよく思慮すべし。その案に落つまじきなり。 |
text/jikkinsho/s_jikkinsho07-02.1454129728.txt.gz · 最終更新: 2016/01/30 13:55 by Satoshi Nakagawa