ユーザ用ツール

サイト用ツール


text:chomonju:s_chomonju541

差分

このページの2つのバージョン間の差分を表示します。

この比較画面へのリンク

最新のリビジョン両方とも次のリビジョン
text:chomonju:s_chomonju541 [2020/10/11 21:04] – 作成 Satoshi Nakagawatext:chomonju:s_chomonju541 [2020/10/11 21:09] – [校訂本文] Satoshi Nakagawa
行 10: 行 10:
 蓮尊房は尾張とて候ひけり。正月の朔日(ついたち)に、時成が女に向ひて、「『会ひがたきは友なり。失ひやすきは時なり』と申ことの候ふな」と問ひたりければ、備後、「孟春早く来て、楽しむべきは時成とぞ知りて候ふ」と答へけり。これもいみじく言ひて侍るにこそ。 蓮尊房は尾張とて候ひけり。正月の朔日(ついたち)に、時成が女に向ひて、「『会ひがたきは友なり。失ひやすきは時なり』と申ことの候ふな」と問ひたりければ、備後、「孟春早く来て、楽しむべきは時成とぞ知りて候ふ」と答へけり。これもいみじく言ひて侍るにこそ。
  
-尾張が咳病(がいびやう)をしてわづらひけるを、備後とぶらひとて、「何を病み給ふぞ」と言ひたりける返事に、「餓鬼病を病み候ふぞ」と答へたりければ、備後、「さらば、貧相子(ひんさうじ)((「檳榔子」をもじった。))を煎じて召せと言ひたりけり。+尾張が咳病(がいびやう)をしてわづらひけるを、備後とぶらひとて、「何を病み給ふぞ」と言ひたりける返事に、「餓鬼病を病み候ふぞ」と答へたりければ、備後、「さらば、貧相子(ひんさうじ)((「檳榔子」をもじった。))を煎じて召せと言ひたりけり。
  
 すべてかやうの言葉たたかひ、常のことなり。 すべてかやうの言葉たたかひ、常のことなり。
text/chomonju/s_chomonju541.txt · 最終更新: 2020/10/11 21:10 by Satoshi Nakagawa